愛する子猫がFIPになった話【死亡後、新たな猫を迎えるまで】

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小太郎が亡くなって前回の記事を書いてからだいたい7ヶ月が経ちます。

小太郎はその後、同じ市内のペットを火葬して供養してくれるお寺で火葬してもらいました。お骨はリビングに置いていつも一緒にいます。

小太郎が亡くなってから、しばらくは寂しくて悲しくて仕方がない日々を過ごしていましたが、縁あって、新たな猫が我が家にやってくることになりました。

 

新たな猫を迎えるにあたり、気をつけたことをまとめます。専門的な知識はないので医学的なお話で間違った認識があるかもしれませんがご了承ください。

 

お迎えした子は、生後1日でボランティアさんに保護された生まれて1週間の乳飲み猫2匹でした。

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この子達を迎えるにあたり、家中の消毒を行いました。小太郎がFIPで亡くなっているので、変異したコロナウイルスに感染させないため、また小太郎は発病しなかったけれど他のウイルスを保菌していた可能性があるため、念入りに消毒しました。

 

・洗えるものは全て洗う(毛布、洋服、キャリーバッグ、トイレなど)

・拭けるところは次亜塩素酸をスプレーして全て拭く(床、机など)

・洗えないもの、動かせないものはスプレーで次亜塩素酸を吹きかける(ソファ本体、キャットタワーなど)

・掃除機のフィルターは変える、冷暖房のフィルターは洗う

・次亜塩素酸の噴霧して部屋ごと消毒

 

を3日ほどかけて行いました。次亜塩素酸を部屋中に噴霧すればそこまで神経質にならなくても大丈夫とは聞いていましたが、目に見えるものは全て洗うor拭くを徹底しました。噴霧器は1台しか持っていないので、1日ずつ違う部屋に噴霧しました。どの部屋も締め切った部屋の中が白く煙るくらい行いました。

 

お迎え後も常に噴霧している状態で乳飲み猫を育てました。

その甲斐あってか、2匹の猫は病気もせずすくすく育ってくれました。

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新たな猫を迎えるのは、嬉しくもあり怖くもありました。

小太郎がいなくなってまだそんなに日も経っていないのにすぐに別の猫を飼っていいのかという葛藤や、お迎えした子がまた病気になってしまったら…と思うとすごく怖かったです。でもやっぱりこれから先何匹猫を飼おうと小太郎を思った気持ちは変わらないし、新しい猫へはそれぞれ違う愛おしさがあると思いました。愛猫が病気になってしまうことは恐怖だけど、可能性でしかない恐怖と猫をお迎えしたら確実にやってくる幸せな生活を思い浮かべて、お迎えすることを決めました。

 

最近、ぐっと寒くなってきたので衣替えをしました。小太郎と一緒に寝ていた布団や小太郎が入ってきたパーカーなどを見たらまた悲しくなるかな…と覚悟して衣替えをしましたが、意外にも全然平気でした。もう大丈夫になったんだなぁと思っていたら、夏日から急に気温が下がり、冬のような肌寒さを感じた日に突然悲しく寂しくなって涙が止まらなくなりました。

ここ最近は、やんちゃ盛りの猫達と楽しく生活していたので、自分でも驚きました。

 

小太郎をお迎えした時はこれから10数年ずっと一緒にいて何度も冬を迎えるものだと思っていたので、お別れが早すぎてやっぱりもっと一緒にいたかったと思ってしまいます。眠る時は布団に入ってきて、昼間は毛布の上で日向ぼっこしてという日々がずっと続いて欲しかったです。新しくお迎えした子達ももちろん可愛く、それぞれに愛おしいですが、小太郎も同じくかけがえのない存在でした。

 

今いる猫達は小太郎が繋いでくれた縁だと思っています。これからも今の子達との生活を大切にしながら、時々小太郎のことを思い出して悲しくなったり懐かしがったりしたいなと思います。

愛する子猫がFIPになった話【発症、悪化〜通院、死亡までの記録】

2017年4月2日大好きな猫、小太郎が空へ旅立ちました。FIP猫伝染性腹膜炎)でした。

 

小太郎がFIPの可能性が高いと診断された後、今後どんな経過をたどるのか、本当に助かる見込みがないのか、FIPになった猫ちゃん達がどうしているのか少しでも多く知りたくて闘病している猫ちゃん達のブログを読み漁りました。同じように愛猫がFIPの可能性がある方にとって少しでも参考になればと思ったことと、日に日に愛猫との思い出が消えていくような気持ちになり少しでも残しておきたいと思い、筆をとりました。

専門的な知識はないので医学的なお話で間違った認識があるかもしれませんがご了承ください。

 

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小太郎は元野良のオスで、ボランティアさんに保護されて我が家にお迎えした猫でした。なので正確な月齢はわかりませんが、3月時点で5ヶ月くらいでした。

左目の瞳孔の反射が遅いような気がしたことと真菌を持っていたため、2月中旬に1度、その後猫風邪を患ったため2月下旬に1度、病院に行っています。その時は、真菌も猫風邪も治っていました。瞳孔の反射が遅いのは、野良だった時に他の猫やカラスなどにやられた際にできた外傷の後遺症なのではとのことでした。 

 

2017年3月23日夜

動きはいつも通り元気でしたが、ご飯をいつもよりあまり食べず、お腹が少し膨らんでいるように感じました。それ以外は特に目立った症状はなく、うんちもおしっこもいつも通りしていました。心配なので、翌日に病院に行くことにしました。

 

2017年3月24日

朝一番で病院へ行きました。エコーでは腹水はそんなに溜まっていませんでしたが、体重がこのくらいの月齢の猫ちゃんにしては軽すぎる、お腹が膨らんでいるように見えるのは上半身の筋肉の発達が非常に悪い為とのことでした。体重も増えておらず、すぐに血液検査してもらったところ、結果は非常に悪いものでした。特に白血球の数値が高いため免疫系の病気(白血病FIP)の可能性が高く、血中の赤血球もとても低いため急性の場合はすぐに輸血しなければいけないとのことでした。翌日もう一度赤血球を調べて変化をみることになりました。

カリカリご飯の食いつきが悪く、にぼしやささみばかり欲しがるのは、病気の影響で鼻が効いていないせいでした。食いつきは悪いですが、食べ始めてそれがご飯だとわかると少しは食べていました。自力で食べる量が少ないので、補助として介護食をもらいました。ご飯を欲しがった時、自力でご飯を食べた後にシリンジで10ml程度食べさせました。強制給餌もしたくありませんでしたが、食べたくても食べられず、お腹が減ったままにはしたくなかったので、10ml程度ずつあげていました。

病院から出してもらった抗生物質2種類と、点鼻薬を服用させました。

 

2017年3月25日

病院でもう一度血液検査を行いました。幸い赤血球の変化はなかったため、輸血はしませんでした。ただ、本来赤血球が減ると体の中で増やそうとするため、若い猫の場合は特に急激に赤血球が増えるはずですが、小太郎の場合は昨日とほとんど変わらない数値のため、ギリギリ現状維持している状態とのことでした。一週間の経過観察となりました。

見た目は全く変わることがなく、キャットタワーにも登り、ご飯も食べていました。トイレの回数も変わりありませんでしたが、普通のおしっこだけではなく、山吹色のような真っ黄色のおしっこが出るようなっていました。

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2017年3月26日

うんち:1回(便秘気味)

おしっこ:5回

食欲:◎(ご飯をねだり自力で食べようとする)

強制給餌:20ml程度

日中は普通に過ごしていました。食欲もあり、ご飯をねだっては1日で4回ほど自力で食べていました。(強制給餌は朝夕2回10ml程度ずつ)

夜23時半頃、キャットタワーで粗相しました。トイレは一回で覚えて今まで粗相したことがない子だったので、小太郎自身も驚いたようでいつもよりも激しく毛繕いしていました。粗相したおしっこはやはり山吹色でした。

 

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2017年3月27日

うんち:1回(状態◯)

おしっこ:4回

食欲:◎

強制給餌:20ml程度

この日も日中は今まで通り、午前中は2階で日向ぼっこ、午後は1階のキャットタワーで過ごしていました。キャットタワーの上り下りもおかしいところはなく、爪もよく研いでいました。立派なうんちが出たので少し安心しました。

 

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2017年3月28日

うんち:なし

おしっこ:5回

食欲:△(ご飯の前まで行くけれどあまり食べない)

強制給餌:25ml程度

自力でご飯はあまり食べませんでしたが、ご飯の前で食べたそうにしていたので、いつもより多めに強制給餌しました。動きは変わらず、特にふらつくこともなく過ごしていました。

 

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2017年3月29日

うんち:なし

おしっこ:3回 (トイレでした回数)

食欲:△

強制給餌:20ml程度

トイレ前やトイレの周辺で粗相しました。階段の上り下りはふらつくことなく出来ていましたが、キャットタワーには爪を研ぐだけで登らなくなりました。自力ではあまり食べなくなりましたが、水はよく飲んでいました。

 

2017年3月30日

うんち:なし

おしっこ:1回 (トイレでした回数)

食欲:△

強制給餌:20ml程度

うんちが丸二日出ておらず、鼻もつまり気味で、2階のお気に入りの部屋で寝てぐったりしていたので、一週間経っていませんでしたが病院に行きました。

うんちが出ないのも鼻づまりを解消するのも治療のリスクがあるので、今の段階でしてあげられることはないとのことでした。ですが、病状がガクンと悪くなるのを防ぐため、ステロイド注射を打ってもらいました。飲んでいた抗生物質は一度やめて、ステロイドが効くようだったら錠剤で投薬することになりました。エコーでは腹水が前よりも溜まっていました。腹水を使った遺伝子検査でFIPの検査出来るとのことでしたが、痛い思いはさせたくなかったので、遺伝子検査も血液検査もしませんでした。

布団の上でよく過ごしていました。その布団の上の所定の場所で粗相するようになりました。(5,6回)以前は眠っていると近づいても起きない程でしたが、眠りが浅くすぐ起きてしまったり、目を閉じることなく丸くなっているようになりました。気休めかもしれませんが、YouTubeで猫用のヒーリング曲を流してみると少しはうとうとするようになった気がしました。

 

2017年3月31日

うんち:1回

おしっこ:1回 (トイレでした回数)

食欲:△

強制給餌:5ml程度

左側に麻痺がで始めたのか、左腕が下げたまま座るようになり、後ろ足もあまり踏ん張れないようになりました。階段の上り下りでふらつくようになったため、抱きかかえての移動中に粗相しました。(水のようなうんちでした)その後自力でトイレまで行き、トイレで状態の良いものを1回しました。おしっこはほぼ全て布団の上でするようになりました。ご飯も食べたがらず水もあまり飲んでいなかったので、介護食を子猫用ミルクで緩くしたものを少しだけ強制給餌しました。

 

2017年4月1日

うんち:なし

おしっこ:なし (トイレでした回数)

食欲:△

強制給餌:10ml程度

お気に入りの部屋から出ようとせず、寝て過ごしました。トイレは布団の上の所定の場所ですることもあれば、寝たまましていることもありました。爪とぎをしようとしても思うように出来ないようでした。この部屋に置いてある餌と水の前までは行くものの、食べないので強制給餌しました。

夜になると鼻が詰まってきたのか呼吸が苦しそうになっていきました。

 

2017年4月2日

午前3時30分頃

布団から出たところで倒れました。息が苦しそうにしているものの意識はあるようでした。

午前5時30分頃

激しい痙攣が始まりました。瞳孔は開き、口も開けたまま意識があるかもわかりませんでした。

午前6時30分頃

激しい痙攣が収まり、瞳の様子も元通りになりました。手足は動かず、穏やかに息をしていました。明るくなってくると瞳孔も細くなったので、反射は出来るようでした。

午前10時頃

細かい痙攣がありました。長く息を吐いた後、呼吸が小さくなり、まただんだん大きくなるのを繰り返しながら、次第に息が浅くなっていきました。

午前10時30分頃

大きく一度痙攣した後息を引き取りました。

 

時間はおおよその時間です。

 

FIPの可能性があると診断された時、獣医さんからは緊急入院して集中治療も出来るとお話いただきましたが、我が家では痛い思いや辛い思いをしないで好きなように生きて欲しかったため、自宅で通院し出来るだけ痛みや辛さを緩和するような治療を選択しました。検査も注射も最低限しかしなかったので、断言できないけれど、亡くなるまでの症状を総合的に見ておそらくFIPだろうとのことでした。

 

FIPの可能性があると診断された後は、動物病院で診察を待っている間、あの子達は予防接種かなとかあと何年も一緒にいられるんだろうなと思ってしまい、本当に辛かったです。骨になって帰ってきましたが、今もまだ、小太郎が家の中でご飯を食べたりお昼寝したり爪とぎしているような気がしてなりません。

 

小太郎はトイレも1回で覚えて、むやみに噛んだり爪を立てたりしない賢い子で、尻尾がピンと長くて鼻がピンクのイケメンで、甘えん坊で、手前味噌ですが、本当に本当に可愛くて賢い子でした。だから神様が早く自分の手元に置いておきたくて小太郎を呼び寄せたんだろうと思うようにしています。

 

願わくは、毛皮を着替えてまた我が家にやってきてくれますように。